KIRINJIの『Drifters』大人になるということ

KIRINJIによる楽曲で、櫻井和寿らのBank Bandからもカバーされた名曲Drifters。この曲は人生の不条理と向き合いながら、懸命に生きる1人の大人の姿が描かれた名曲だと思う。

大人になるという責任

大人というのは、交わしたはずのない約束に縛られ、刻一刻と迫る死を目の前に、どう生きるかを選択しなければならない宿命なのかもしれない。

人との関係、社会との関係の中で、交わしてもいない約束を押し付けられ懸命にそれを守ろうとしてしまう。そんな理不尽さを誰もが突きつけられるが、なぜそんなものを守るのかと考えると、大切な仲間や恋人がいるからなのだろう。

人形の家に永住できれば楽かもしれないが、人間は人形の家には住めない。社会はお金、愛、プライドなどの変数が絡まるとても複雑な世界なのである。


人生の残り時間が短くなる虚しさ

手巻きの腕時計で永遠は測れない。そんな複雑な世界だが、なぜ複雑なのかを考えると、死が迫るからである。

 

Driftersはそんな社会における、歪みや、身が引きちぎれそうな程の理不尽の中で生き続ける、1人の大人の決意なのかもしれない。