串カツ田中の全面禁煙に見る子供を味方につけることの重要性

久々の記事ですが、最近飲食業界の方の話を聞くことも増えたので、今日は串カツ田中の全席禁煙化 (https://kushi-tanaka.com/non-smoking/ )に関して考えてみたいと思います。

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2018年6月1日より打たれたこの施策は早速ネットでかなりバズってました。この施策を打って1ヶ月の中間報告が、7月末の決算報告に記載されており、客数は102.2%に増加した一方、客単価は95.0%に減少した。総合の売上高は97.1%と若干減少した。

この施策によって串カツ田中は喫煙者層のシェアを失った。喫煙者層は比較的収入のある、サラリーマンなどが多く、客単価が高い層でした。その喫煙者層を切ってまで串カツ田中が取りに行ったそうがファミリー層です。

つまり短期的な売上を一旦切り捨て、長期的な目線での経営判断であったのではないかと思います。串カツ田中は創業以来、ファミリー客が多かったらしく、14年前に開業した第一号店である世田谷店に来ていた子供たちが大人になって、お酒を飲みに来るケースもあるらしいです。また、子供が気に入ってくれると、親はできるだけその店に子供を連れて行ってあげようとするため、リピート率も上がりやすいのではないでしょうか。

子供の頃に慣れ親しんだものに対して、人は愛着やノスタルジックな感情をいだきやすく、大人になってからも顧客として戻って来やすいのではないでしょうか。

その減少の一つに2016年一斉を風靡したポケモンGOも上げられるでしょう。幼い頃にポケモンで遊んでいたそうが、社会人になり、ある程度所得を持った段階で、スマホネイティブのポケモンGOというアプリをリリースしたことによって、課金も厭わないようなコアなファンを味方につけることに成功しました。

LTV(Life Time Value)の観点から見ると、超高齢化社会に突入する日本とはいえ、子供向けにビジネスを展開することのメリットは非常に大きいです。今現在もYoutuberのHIKAKINさんは子供のフォロワーが非常に多いです。その他にも、実業家の堀江貴文さんは先日、ゼロ高等学校を開校し、高等教育の分野に進出してきました。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000035825.html)

ゆりかごから墓場まで」的な発想でデザインされているビジネスモデルは意外と多く、そういった意味でビジネスを分析したり、自分のビジネスに活かしていくと、より世界が広がっていくのではないでしょうか。